川治温泉からの道 湯西川とその奥

いったい、どうしろってんだぁ!
ますます強くなる雨、本来なら楽しくて仕方ないはずの急勾配のダウンヒル、周りに人影もないような深い山の中、パンツも靴もビショビショで、先が見えない漠然とした不安に、持って行き場のない憤りにまかせて叫びました。だからと言って事態が好転する訳でもなく、そしてそんな事は良くわかっているんだけど・・・。

昨晩は結構遅くまで飲んでたけど、朝になって布団の中で目が覚めると、割と頭はすっきりとしています。夜中におしっこに起きることもなくというのは珍しい事です。そして窓の外は明るくなっています。も、もしや・・・これは晴れてる? 昨晩は散々降ったから今日は天候が好転するんじゃないか、いやいや、騙されちゃダメだ、これは偽りの晴天だ。昨日は概ね予定通りに走れたから今日はさっさと帰ろう。てな感じでなんとなく納得してたけど、朝のバイキングを食べてる間にまた例の楽観的な気持ちが優勢になってきて、せっかくここまで来たんだから、ちょっとだけ近隣のダムを巡ってみよう、天気がヤバそうだったらさっさと引き返せばいいや。

1週間前の作戦では帰りのルートは、川治温泉を出て、山王峠から高徳牧場を経て湯の湖、そこから上って金精峠。そして沼田の街までぶっ飛ばして帰るというものでありました。電力自転車だから金精峠までは行けるだろうし、そこまで位置エネルギー上げちゃえば後は沼田まではずーっとダウンヒル。そんな青写真を描いていました。が、それは朝早く起きて動き出す事が前提だったけど、のんびりとバイキングの朝飯を食べて宿を出たのは9時。それじゃそもそも成り立たないじゃん(笑)

湯西川は、夏合宿の集合地でした。どんなところに泊まったか、またそこが今はどうなっているかを見たかったので、五十里ダムから湯西川ダム、湯西川を経て、土呂部ダム、そこから川治ダムに戻って鬼怒川温泉から輪行しようと計画を立てました。そしてそのプランは雨が降らなかったらという事で、ヤバそうなら戻ろうと考えてました。もうパンツや靴が濡れるのは嫌だし、そんなんなっちゃたら電車に乗れないでしょ(笑)
でも、まあ結果は推して知るべし。冒頭の心の叫び、いや実際に誰もいない山の中で声を限りに叫んだんだよ。大雨に打ち消されたけど。
(2024年6月2日 走行)

 走ったのはこんな感じ

こっちの方が見やすいか

川治温泉と各ダムの位置関係はこんな感じ。

2日目の朝は、何故かエンマのM井さんのYPJと私のXU1だけしか自転車はありませんでした(笑)

解散の儀。みなさんお疲れ様でした。

前の日は遅く着いたので宿の近くの散策はできませんでした。
これは、「かわじい」というキャラクターとの事。

川治温泉を出ると、いきなり上りが続いて、怒り間違い五十里ダムに到着。

ダムカードゲット!

あれは、野岩鉄道かな。田島の方に行くんだね。

R121から曲がって湯西川に向かう道で、派手なのとすれ違いました。
あれは、もしや、ダッキーダックいや間違いダックツアーの水陸両用バスではないの?
時間が許せば是非乗ってみたいな〜。

湯西川ダムについた辺りから、なんとなく空気が冷たいような・・・

でもさ、湯西川ダム沿いの道はトンネルが多くて、しかも、どれもダンダンダンと下ってるんだぜ。

上りのトンネルなんて出来れば戻りたくない(笑)

そして、水没林なんか見ちゃったら進むしかないじゃん。

湯西川水の郷までやってくると、ダックツアーがここから出発してる事がわかったさ。
でも、雨がポツポツと降ってきた。15分程度で止むという予報を信じてぼんやり雨宿り。

吊橋みたら渡れと教えられていたけど、今回はパス。

この水の郷のちょっと先から、湯西川温泉街に入っていくけど、温泉街の中心部でなんだかお祭りがあるみたいで、入り口辺りで通行止め。自転車含めた車両は回り道を余儀なくされました。結局合宿の初日に泊まったお宿がどこだったかはわからず。本家伴久という名前はなんとなく記憶があったんだけどね。

その湯西川温泉街は、回り道でパスされた関係で、温泉街の向こう側に出ちゃいました。
そうなると、何となく前に進まざるを得ない状況となって、進む事にしました。とりあえず雨はまだ降ってないし。しかし、それからが、結構激しい上りが続いてあれよあれよと思っているうちに、標高は1200mを超えちゃったぞ。そしてこんな山奥、デンジャラスゾーンだから、電子ブザーをやたら鳴らしながら進みました。

上の地図の、最西端のポイントされているところだけど、ここを右に行くと、田代山林道に行きます。そっちに行ったらさらに収集がつかない事になるので、左に進みます。土呂部はまだか〜・

水源かん養保安林ですよ。

あー、とうとう雨が降ってきた。山の中にひとり。
なんか最近、山の中に一人で居る事が多いな・・・。

弱音を叫びつつ下ってきたら、初めての人里。きっと土呂部の集落だろうけど、人っ子ひとり見当たりません。誰も住んでないの?
もうベシャベシャで疲れちゃったよ。って、道端の薪置き場でほんのちょっと雨宿り。

ここで、しばらくボーゼンと降り続く雨を見ていた。

ぜんぜん小降りになる感じもなく、仕方ないので再び雨の中漕ぎ出したけど、下り基調なのに全然ハカが行かないな〜って思っていたら、被ってるポンチョが風を孕んでパラシュートのようになっているからだと気がついた。そんな事もわからんくらいにオレの頭はヒヘイしていたのか。

それでもなんとか川治ダムに到着。川治姐さんが笑顔で迎えてくれました。
水面みると何だか静かな湖畔って感じだけど、雨は相変わらず降ってます(泣)

いっぺんポンチョ脱いじゃうと再び被るの嫌なんだよな・・・。

それでも、ここでずっと停滞してても事態は全く進まんのだよ。

鬼怒川温泉駅前には転車台があって、SL大樹が廻ってました。
これから、今市まで走るんだ。
こんな雨の中、当然のように運行するSLに頭が下がりました。

ちょっと雨が降っただけで、泣き言を言う私は、ここが潮時でしょう。
鬼怒川温泉駅から輪行しましょ。

JR相互乗り入れの特急きぬがわに乗って帰りましょ。

遅いランチを車内で食べました。
涙が出るほどほっとしてそして美味しかったです。

ザックのポケットに入れといたので、
せっかくもらった優待券が雨にやられてしわくちゃになってしまいました(泣)

優待券はしわしわになっちゃったけど、そんな事言えるのも、何とか無事に戻ってきたからこそなんだけどね。

 この旅のお供は・・・ POWERED BY SONY DSC-RX0

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川治温泉からの道 湯西川とその奥” に対して6件のコメントがあります。

  1. 奥田茂雄 より:

     湯西川温泉は懐かしいです。今から30年以上前、伴久ってホテルが大型化してオープン、そのウエルカム演奏の仕事で何回か行きました。ホテルの次男だったか三男だったかがアメリカのホテル仕込みで、アメリカ流のオープニングをやりたかった様です。
     しかし行ったら現場の経営者である長男たちはその企画をあまり快く思ってなかったみたいで、木で鼻をくくった様な態度で感じ悪かった。泊りは従業員用に使ってた旧館の湯治場、ご飯は大根の煮物という待遇でした(笑)。特に食い物の恨みは恐ろしい。
     東日本の震災後に破綻して今は伊藤園ホテルになっているそうです。本家伴久とは別のところです。

    1. taboom より:

      奥田茂雄さん おはようございます。

      >食い物の恨みは恐ろしい。
      よ〜くわかりました。あそこまで仕事に行って大根じゃねぇ。しかし、木で鼻をくくった態度というのも! 
      これは久しぶりに聞いたフレーズですが、改めて頭に浮かべると実際にどんな事をされるのか想像つきません(笑)
      伊藤園ホテルは、打算的な運営ではあるものの、おしなべて妥当な感じで収まっているので、使い道はあるなと今回思いました。

  2. shiokame より:

    taboomさんは雨男だったのですね。もう一緒に遊んでやらない・・・ってことはないか。私は最近、晴れ男を自任していますので次回は勝負ということになりそうです。それはともかく、この地域、たとえば湯ノ花温泉へ抜ける田代山林道(現在は県道350号?)など走ろうと思って地図など用意はしているのですが、通行止めが続いているようで、実施できていません。分岐点を通過したとき、何か標示はありませんでしたか。また、檜枝岐から馬坂峠を越える林道にもそそられています。

    1. taboom より:

      shiokameさん おはようございます。

      そうなんですよ〜、もしかしたら雨男かもしれません(泣)
      誰にも連れてってもらえなくなるから黙ってました。なーんてね。
      田代山林道は、合宿の時に集合するのに何人かが超えてやってきた事を覚えています。
      通行止めについては見る範囲で看板等はありませんでしたが、それなりに準備と覚悟はいるようです。
      安ケ森林道は当時の合宿で走りましたが、田代山も安ケ森、いずれの場合も景色が見える訳じゃなし、ただ山の中を抜けていくんじゃないかと思います。
      その割には、クマーのリスクはあるんじゃないかと(笑)

  3. ぶとぼそ より:

    こんにちは。
    一昨日わたらせ渓谷鐵道のDE10を大間々駅で眺めて来ましたよ。普段はトロッコ列車の牽引しているようですね。足尾駅、コロナ前よりも係留車両は減ってしまったようですね。5年前に行った時には色々あって楽しめましたよ。
    湯西川温泉、川治温泉、あの辺りは林道の宝庫でもありますね。元気なうちにまた走りに行きたいと思いました!!
    しかし、雨に祟られてしまったのは残念でしたね。もう雨の中ガツガツ走るのも無理なのです(汗)。

    1. taboom より:

      ぶとぼそさん おはようございます。

      カルピス号が走ってますね。このところ東武鉄道で北の方に行く機会が多い(笑)ので私もすれ違いで見ました。なんでカルピス?ではありましたが、カルピスの工場があるからですね。そういった催しは面白いと思います。
      さて、わたらせ渓谷鐵道。この前もちょっと寄っただけだったので、機会があったら全線舐めるように走ってみたいものです。
      湯西川温泉は改めて行ってみると、さすが平家落人伝説、あんな山の中じゃ暮らしててもバレないですね。アプローチが面倒だからもう暫く行くのはいいやって気になりますけど(笑)

      私は貴殿の別館にたまにお邪魔してますが、こっこれは!という記事を見つけて、よーしぶち込んでやろーと思う事があるのですが(たまに)、コメント欄がそれに備えて防御されているのでちょっと悲しい事があります(泣)

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