10年ぶりの有間峠

有間峠からの下り道、枯れ枝や倒木、落石の岩など、油断はできない路面ではありましたが、それでも安定の効き目のディスクブレーキと共にダウンヒルを楽しんでました。このペースだったら、シャバに下りたらそのまま自走して家まで帰っちゃおうか、それでも飯能の長壽庵に寄ってオムライスを食べようかな、食べちゃったら眠くなるから飯能駅から輪行して帰っちゃってもいいかなどとどうでもいい事を考えながらヒラリヒラリとコーナーをクリアして居たんですが・・・。下の方から何か大きな音が聞こえるな〜と思っていたら、いきなり現れた「全面通行止め」のバリケード・・・

前回、有間峠を越えたのは、2013年9月だから10年以上前の話になります。
秩父と名栗を結ぶ道
あの時は、ZUNOWのパスハンで由緒正しい峠越えをしました。体力も今よりあったからラクラクだったんでしょうけど、昨今ほどクマーの影に怯える必要は無かったというのはずいぶん気楽だったんじゃ無いかと思うのです。今回は、ちょっとインチキして電力自転車を持ち出しました。来週に電力自転車を出動させるチャンスがあるから、本当にそれで大丈夫なのか事前に輪行を含めてその要領を確認しておく必要があったのです。そして、電力自転車であれば、万が一厄介な奴に遭遇しちゃった場合でも、ちょっとは逃げ果せるチャンスがあるかな・・・という感じ。

しかし、厄介な奴には遭遇しなかったものの、随分位置エネルギーを下げてからの通せんぼに遭遇しました。今までお気楽に下ってきた道を改めて登り返さなければならないという事実。これはまさに青天の霹靂そして悲劇。普通であれば完全に気持ちが切れていたはずのところ、仕方ない戻ろうという気持ちになったのは電力サポートがあればこそというのは事実です。そもそも、導入時にこの電力自転車の位置付けとして、先がどうなってるか判らない道にチャレンジする時に使おうと考えていたのでした。そういった意味では、今回はその目的通りだったかと腹落ちしました。しかしそう思ったのはそこから畳み掛けるように起きたいくつかの試練から脱出して、シャバに戻ってからですけどね。

今回のコースは、最初から入っちゃダメとされていたところに無理やり侵入して、勝手にピンチになっただけのいわば自作自演のピンチ物語なんですけど、それでも何とかなったからまあ良しということで・・・(+_+)\バキッ!・・・(+_+)\バキッ!・・・(+_+)\バキッ!
(2024年5月25日 走行)

走ったルートはこんな感じ。

こっちの方が見やすいかも。

西武秩父駅をスタートして浦山口、浦山ダムを経て、林道広河原逆川線を上って有間峠。そこから名栗側に下り、途中で通行止めにあったので、上り返して林道西名栗線に入って、最後は林道人見入線で青梅秩父線(53号)に出てそのまま名栗沿いを飯能まで。

実際に走っていて無責任ではありますが・・・
このコースは現在、表立って走る事は出来ないことになっています。
良い子の皆さんはくれぐれも真似しないでね。

朝2番目の電車に乗ったので、西武秩父駅には7時過ぎに到着しました。左奥には武甲山が見えます。その奥の裏側を今回は走ります。

浦山口から浦山ダムに上がりましたが、今回は足も余裕! 前回はここで既にヒーハー状態だったのですが、電力サポートは偉大!

堰堤から見下ろすと水が流れ出てます。
最近、水の放出とかを見ると、尿意を催すのはどうして? 川の流れとか水が溜まっているのは平気なんだけど、どこからか水が放出されるのを見たら催すんだよな・・・。朝飯食べた後の食器を洗う時もだから(笑)

このトンネルも覚えてました。ちょっと緊張するよね。
これ抜けると浦山の集落です。

浦山の集落の最深部に、フィッシングセンターがあります。
ここまでは堂々と入って来れますが、この先にゲートがあります。

そのまま進むと、所々落石の跡があったりします。

先ほどの落石の反対側で振り返る。
秩父側に下ってきた場合は、このカーブの先で落石に遭遇します。下りは気をつけなきゃね。

日差しは強かったですが、沢筋を切ってからは、こんな感じの道で高度をあげていきます。

空が近づいてきて、最後のゲートを抜けてカーブを曲がったら、峠に到着しました。
時計を見ると9時過ぎだったので、10年前より2時間早い(笑)
正面のカーブミラーの右側に「有間峠」という標柱があったんだよな。

標柱があった辺りで記念撮影。
下の方に、名栗湖が見えます。もっと言うと、西武ドームも光って見えました。

10年前に来た時に、お湯を沸かしてランチをした広場は、ざっくりと流れ落ちてました〜(泣)

怖いので、先っちょまで行く勇気はなかったです。

10年前の記憶はカーブミラーとこの広河原境川線の案内板だけ。

広河原逆川線は有間峠を境に、秩父側は秩父管理事務所、名栗側は川越管理事務所となっています。
だから、峠の前後にゲートがあります。
それじゃ、ちょっと川越側にお邪魔しますよ。

しかし、実際に走って見ると、秩父側に比べると川越側は、落石や折れ枝が散乱してました。
下り基調ではあるんだけど、それをかき分けながら下るのは結構疲れます。岩もそうですが、大きな枝がこちらに向けて散乱してるので、下手すると前輪に巻き込む心配があります。結構気を使いますよ。

進行方向に対し、右側に新たな林道の入り口がありました。
これは、林道大名栗線ですね。以前から地図で気になっていたのですが、今度走ってみようとエンマのM井さんと話していたので、今回はパス。

もう少し下って、今度は左側に林道の入り口がありました。
こちらは、林道西名栗線ですね。こちらの林道もM井さん案件なので今回は入り口だけ見てパスしました。

それから、ゴンゴン下って行きました。そして、現れたのがこの地獄のゲート・・・。
自転車置いて偵察に行きましたが、谷筋がガサッと流れ落ちており、工事用に人一人が渡れるような仮設橋が敷設されていました。流石にそこは通れないだろうと諦めて上り返したのでありました。

改めて位置関係を確認します。左下の★マークが、有間峠です。スタート地点ですね。
そこから下り初めて(いや、逆川乗越あたりまで、下ったり上ったりだった)、最初に出てくるのは、大名栗線の入り口、少し下って西名栗線の入り口、そこから下って悲劇のゲートの登場はあの沢の辺り。

ゲートから上り返してしばらくすると、後輪がなんか嫌な感じ・・・。
嫌な予感は大体当たる。パンクしてました。

有間峠まで戻れば、来た道だから安パイだけど・・・
そこは生来の青い鳥症候群。新しい逃げ道が見つかればそれに賭けるしかないじゃん(笑)

で、まさか入るとは思わなかった、林道西名栗線に突入〜!

実際に西名栗線に入って見ると、こんな気持ちの良いダートが続きます。
これは、林道に入ってから振り返ったの図。

こんな感じの道が続きます。でもこんなに整った道ばっかじゃないよ。

いつかは出るんじゃないかと思ってた滑落場所にぶち当たりました。
岩石だけじゃなくて、倒木もあるのでそれを乗り越えなきゃならんのです。
パスハンだったらヨッコラセと担いで、ホイのホイのホイと渡るんだけど、この電力自転車だからねぇ。20kg近くの塊を、押し上げ引き上げしながらなんとか超えました。岩にガツン、木にひっかかってウェーイ(泣) この恐ろしい思いは、2021年2月の津久井湖北岸を行った時以来かな。

左奥からやってきました。実は右奥にさらに林道は続いてましたが、今回はこのゲートからシャバに向かって下りました。

林道の出口で看板を見て理解しました。どうも林道人見入線を下って来たようです。
下ってみてわかりましたが、この林道もかなり激しい道でした。これ上がるのは絶対嫌。

林道西名栗線から、人見入線に下る前に、もう一つ、シャバに下る林道があったのです。
その時は地図がなかったので、ここ使ってホントシャバに戻れるのか???と疑心暗鬼になりました。それは、すごい角度で一直線で下っています。もし工事かなんかの仮設道だった場合、途中で行き止まりになって残念でした〜ってとなったらと考えると恐ろしくて下れませんでした。だから、そのまま上り基調のダルい林道を進みました。そして先ほどの滑落箇所にぶち当たったのです。・・・下りときゃ良かった。

それでも何でも、人里に戻ってきて一安心。
自然はもちろん良いけど、こんな人工物に触れるとホットしますね。

名栗街道に出たら、いつものヘンなモノが迎えてくれます。

そして、最初のコンビニで、ご褒美の「まるごとバナナ」
バナナは足攣り予防に効くんだよ。

個人的 鰯の頭も信心から だね。

飯能河原まで戻ってくると、いきなり気が緩むね〜。プシュー・・・??

狭山湖経由で走って帰ろかと思ってたけど、意気がパンクのようにダダ漏れして、飯能駅で自転車畳むことにしました。

 この旅のお供は・・・ POWERED BY SONY DSC-RX0

ボタンを押すともっと楽しい自転車の記事を見る事ができますよ。

にほんブログ村 自転車ブログ ミニベロ・折りたたみ自転車へ
にほんブログ村
にほんブログ村 自転車ブログ ランドナーへ
にほんブログ村

自転車ランキング

10年ぶりの有間峠” に対して12件のコメントがあります。

  1. INTER8 より:

    こんばんは。
    無事に生還できて何よりです。下った道も崩落しているようでは、踊り平を越えて名栗へ下るのは躊躇います。あるいは蕨山から金毘羅山まで山道を下る方が安全かも。しかし、林道はどこもかしこも崩落だらけですね。

    1. taboom より:

      INTER8さん おはようございます。

      無事に生還できて良かったとか、そもそも遊びなんだからホントはそんなことやっちゃ駄目ですね。ご心配をおかけしました。
      県の管理事務所のホームページで林道の通行止情報を見ると、ほんとんどダメダメですね。直す気無いんじゃないかと思ってましたが、今回はちゃんと直すんだと工事してくれたのが仇となりました(笑)でも、考えてみるとあんな山奥の道を整備するより他にやることあるんだろうなとは思います。

  2. shiokame より:

    こんばんは。
    えらい目にあいましたね。3月24日にカンタローさんと有間ダムから越えたときには、まったく障害なく上れましたが(雪には悩まされました)その後の崩落のようです。林道を走ろうとする場合にはよくよく注意しなければなりませんね。私は26日(日)甲斐大和の景徳院にデポして、湯の沢峠(ここはピストン)、上日川ダムと回ってみました。ここでも通行止め、1カ所工事中でしたが日曜のため、ちょっと担いで通らせてもらいました。6月末には工事終了のようです。湯の沢峠の完抜きのめどがつきました。

    1. taboom より:

      shiokameさん おはようございます。

      えらい目にあいましたが、それもこれも自業自得、オウンリスクなんていつも言ってますが、今回はそれが形となってしまったという感じです(笑)
      3月の様子をカンタローさんに聞いてましたが、さすがに雪はないから大丈夫だろうと気楽に出発しましたが、季節が変わると色々状況は変わるようです。翌日の日曜日は休工日だったようで名栗側から上られた人がいたようです。崩れた道を迂回する為に谷にかけられたタラップのようなものをロードバイクを担いで渡ったと言われてました。休工日というのは意外と重要なキーワードかもしれません。エスケープルートとして使った西名栗線はなかなか良いダートコースでした。

  3. TAKOぼん より:

    こんにちは
    林道あるあるの一つでしょうけれど・・・
    蟻地獄におちた 蟻 のような心境ではなかったかと 
    ほんと パスハンなら ひょいひょいと 担げるけれど・・・20キロか~ 
    三角もせまいから 肩が入らないから 背負っていくしかないね~ (背負子みたいなの)
    関東は クマー 出没で 大変ですね。 関西は いうほど聞きません。
    母クマー が車にパンチしている映像 よく見ますが あれ 車だから助かっているけれど、自転車じゃ お陀仏 ですよね~~ お~怖~~

    1. taboom より:

      TAKOぼんさん おはようございます。

      >蟻地獄におちた 蟻
      上手い! 上手いこと言いますね〜。
      担ぐのは、重さじゃなくて、三角に肩が入るかどうかですね。
      上手い具合に肩に乗ればある程度は担げますが、これじゃ肩入んないし(笑)お手上げですね。
      しかし、上り返しの罰は、電力なかったら出来なかったかな。上りのサポートは正直有難いです。
      ちょっとダルいからと敬遠していた場所もこれがあれば「行く」事は出来るんだと再認識しました。

      今回はクマーには遭遇しなかったから良かったですが、林道の斜面からザザーって鹿が降りて来て走っていきました。
      あれもあの勢いでぶつかられたら吹っ飛びます。
      軽い気持ちで行きましたが、ちょっと軽はずみだったかも・・・。ちょっと間違えたらお陀仏です。

  4. oryzasativa より:

    お疲れさまでした
    通行止め抜けたとこの
    大鳩園キャンプ場がさびれてて
    良かったんですが、最近インスタ映え?ポイントで
    混雑してダメダメです。

    ずいぶん前
    横瀬駅から妻坂峠抜けて山サイしましたが
    もう熊が怖くて行けません。
    冬は寒くてイヤだし。

    輪行はホイホイでしたか?

    1. taboom より:

      oryzasativaさん おはようございます。

      輪行は、チョー大変でした。準備した輪行袋が横型だったのに無理やり縦型で収納しようとしたので、尖ったハンドルの部分でちょっとビリっと(笑)
      そして、担ぐ紐が短めだったのでしゃがむのが辛い。今はベルトやら再考しつつ練習してます。

      山奥のキャンプ場、映えるからおしゃれかもしれませんが、クマーが出るかもなので落ち着いて寛げないじゃないかな〜。どうでしょ?
      妻坂峠や鳥首峠、昔はなんであんなところにわざわざ山サイに行ったのか不思議ですね(笑)

  5. うなぎやさん より:

    体力のあった10年前より2時間も早く峠に着ける電力自転車恐るべし。このコースで1日バッテリーが持つのですね。
    体力もなくなり電力もない自分は、峠を超えて下りで通行止めは絶対に避けなければ。上り返す事ができなかったらと思うと…。
    西名栗林道の最初の数キロはほんと気持ちのいいダートの道ですよね。人見入線との分岐の先の林道も気になります。

    1. taboom より:

      うなぎやさん おはようございます。

      西名栗から大名栗線は、かなり昔にうなぎやさんが走られてましたよね。それを見ていつかはと思っていたのですが、
      昨今のクマー騒動以前に、一度あの辺りでクマー出現の話題がありましたよね。それで意気銷沈。
      今回は、新しい武器を手にしたので重い腰を上げました。が、そんな思いつきで行ってえらい目にあいました(笑)
      電力は侮れないです。上りはお助けモードで上りましたが、下りや平地はアシストオフにしたのでバッテリー切れは無かったです。

      人見入線の先ですが、もう少しバッテリーが残っていれば進みましたが、今回はさっさとシャバに戻りたいと言う気持ちが勝って試せずでしたが、
      まだまだ、高みに向かって進んでました。ガードレールもあったので、それなりの林道だと思いますが、地図には無いですね。

  6. ぶとぼそ より:

    こんにちは。
    ワイルドな林道サイクリングになってしまったようですね。
    結果オーライとはいえ単独行だとドキドキもんの連続ですよね。
    昨年12月ですが平日に表丹沢林道に入ったら工事中で登り返しさせられました。林道は日曜でないと入りにくくなっていますね(汗)。

    以前の台風の爪痕かと思ったら、3月には通れたのことで、この数カ月で崩落してしまったとは…。油断できませんね。最近の林道はオートバイライダーが走れた報告があった道以外は油断できませんね。

    1. taboom より:

      ぶとぼそさん こんにちは。

      ワイルドだろ〜・・・なーんて、冗談言ってられんのもなんとか戻って来たからで、誰も入れない場所でくたばってたら笑い話になりません。
      単独行だと今回のようなのはちょっとヤバいかなと思いますが、こんなのに一緒にアタックしてくれる人はなかなかいません(笑)
      表丹沢林道で通行止めですか。あそこの上り返しも考えてみると気が滅入りますね。平日は工事してるから、日曜日が休工になるので行くとしても日曜日がいいのかな〜。

      オートバイの実績は助かります。オートバイが入れれば自転車も・・・ですが、どう考えたってオートバイ入らないだろというバリケードが現れるとどうして抜けたのか、???になりますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA