桜の木の下で

小さな峠に到着して、やれやれと休憩して周りの桜を眺めていた時です。
反対側からロードバイクの人がきました。それに気がついて反射的に挨拶。「こんにちは〜」
「どうしたんですか?』
「・・・・」(ん?・・・なんだ?)
「トラブルがあったんですか?」
「いや、特に問題は無いです。立ち止まって桜を見てました。」
「あーそうですか、じゃ」
と、ビンディングを外すでもなくそのまま颯爽と走り抜けて行きました。
3台の自転車が路傍で止まっているのを見て何かトラブルでも起きたかと親切に声を掛けてくれたようです。しかし、「この場所で止まっている=トラブル」という感覚なんでしょうか。悪気はないと思いますし、どちらかというと心配してくれたから親切の側にいると思います。でも、我々はピークにたどり着き、そこに咲いている桜を見て、あぁ綺麗だねと立ち止まっていただけなのです。よれよれと上った先にあった桜は、我々にとってはご褒美だからそれを余すことなく享受したいと思う訳ではありますが、駆け抜ける人にはあまり関係は無いようです(笑)

MCPの4月度のランは、昨今のコロナ禍の影響で中止となりました。
しかし、プランナーはプライベートで走るとの事。だったら折角だから私もプライベートで参加したいと同行させてもらいました。ここの所ちゃんと走る機会が無かったというのもありますし、天気も良さそう。何しろ世の中自粛・自粛でちょっと鬱々としていたからというのもありました。行き帰りの事を考えると、ちょっとどうかなと躊躇した部分はありますが、実際に走ってみると心地よい事この上ない。やっぱりサイクリングはいいわと再確認の1日でした。上野原から道志の辺りを走るのはそれこそ30年以上振りでありましたが、改めて自転車で巡るには色々と楽しいエリアだという事が良くわかりました。この辺りまた訪ねることにしましょう。

1 久しぶりの輪行だよ

久しぶりに「ちゃんとした」輪行をした。中央線に乗って上野原まで。
しかし時節柄、ふつう電車使って行くか・・・。

高尾駅で甲府駅に乗り換えました。これから向かう上野原の方向は雲ひとつ無い青空が広がります。

8:02発の甲府行きに乗ります。この時間帯の鈍行に乗る機会もなかったので、意外と甲府方面に電車が出てることに驚きです。

上野原駅に到着しました。流石に電車の乗客は疎らでした。しかし、このハイカラな駅は私の知ってる上野原駅じゃない(笑)

久しぶりのSEMAS登場。わははははは。私は、こういう自転車にも乗るんです・・・(+_+)\バキッ!

2 上野原から名倉へ

上野原の駅前には、桂川と相模川の狭間となる水たまりがあった。
水たまりの名前は島田湖だと。知らなかったけど、風光明媚な水辺だった。

上野原駅前をスタートして島田湖を渡ります。

おー、船だ! 久しぶりだな〜。
なんて、何の気無しに船の写真を撮ったけど、この船の活躍の場って島田湖なのか?

島田湖を離れるといきなり上りがやってきました。久しぶりに履いたGIROのRUMBLE VRとペダルの相性が悪いのか、SPDが噛みません。 ・・・んん、そういえばこの組み合わせは、昨年末のミニベロで都内を走った時の組み合わせだよ〜(泣)

下り途中の名倉権現で旅の安全を祈願しました。

なんか、打ち込まれてますけど・・・。もしや不発弾?

名倉峠に到着しました。

本日は、プランナーのK島さん(ALPS)、N谷さん(ATLANTIS)と私の3人パーティであります。

3 名倉から秋川橋へ

芸術の道という洒落た通りを桜の下をくぐりながら走るのは爽快だ。
空は青いし遠く山々も見える。そして山には目玉があるのだ。

中央線の北側の山々が見えるね〜、なんて話してたら眼下に包丁岩が見えました。これって痩せ尾根? 歩いて渡れるのかな。

菜の花が咲き乱れる様子を見てたら、なんだか視線を感じて見上げると、山の目玉が見てました(笑)

暖かいし、天気もいい。桜も満開。笑いが止まりません。

今度は、地球ゴマか?

わははははははは!

4 秋川橋から篠原へ

昨年の台風の爪痕もある、満開の桜もある。
世の中いろいろ、人生いろいろ。とりあえず、峠の鍼灸院の前で一休み。

今回は秋山橋を渡ったけど、その昔はもう少し上流側に吊り橋があったそうです。渡れずに残念。

再び上りにかかると、壊れたままの家が右手に見えました。左手を見上げると、斜面一面が流された様子がかなり上の方まで見えました。不謹慎を覚悟で書くとまるでスキーのゲレンデのよう。大変な被害だったんでしょうね。痛み入ります。

ピークを前にして桜の並木が迎えてくれました。

後ろに見えるのが鍼灸院です。ちなみに予約制とのこと。
ここで、一息ついてる時に、親切なロードバイク氏に声をかけられました。足ついても走リ抜けても桜は見ることできますけど・・・ねぇ。

5 篠原から牧馬峠へ

本日の最大ピーク。
30数年振りの牧馬峠の思い出は、上り坂の吸盤模様だった。

12%の登坂は久しぶりだけど、その数字以上にこの吸盤路面にやられます(笑)

まあ、でもいつかは峠に到着するのよ。牧馬峠であります。峠の様子の記憶はないけど、吸盤路面の記憶はある(笑)

ギフチョウの生息地だそうです。峠には路駐の自動車が沢山停まっていたのでゴールが判りました。
到着したらカメラマン氏がいたので、ギフチョウを見ましたかと尋ねたところ、10分程度で3羽くらい撮れたとのこと。おおっそれは凄いですね。でも蝶は3頭って数えるんですよ・・・とは言わなかったっす(笑)

峠で軽いランチを食べた後、下り始めます。
峠前後にあった車幅制限の柱の記憶はうっすらと有りました。

うひょーすげーと桜を見る度、シャッターを切ってましたが、これからもっとすごい桜があるとはこの時は知る由もありませんでした。

6 道志道旧道

この部分だけ、旧道が残っているという奇跡。
しかも、桜吹雪の中走るという演出もまるで夢のよう。

道志道に出て来ました。ここらは順当に行けば今年の7月過ぎには、オリンピアンがロードレーサーで失踪まちがい疾走していたことでしょう。
ところで、この地のキャンプ場で失踪してしまったあの娘はどうしちゃったんでしょう。

で、桜吹雪。
この画像は是非とも大きな画面で見ていただきたいですね。

諏訪神社でトイレ休憩しました。本殿の裏にはトイレがあります。

その後も、桜が咲く旧道を進みます。自動車も来ないし、自転車でホワホワ走るにはサイコー!

津久井大山道。全ての道は大山に通づるということでしょうか。

7 伏馬田

花より団子だろうと、プランナーは「ひとくち大福」をおやつに用意してくれていた。
桜も団子もツーリングの陰の立役者。

プランナー推しの桜は、伏馬田の桜でした。ここの道端で休憩することにしました。

谷筋の向こうに、車が行き交うのが見えました。あの辺りを道志道は通っているんでしょうか。

はなより団子。
このひとくちで食べられるアンコ物はツーリングのお供に最高でーす。

8 伏馬田から綱子へ

トンネルを抜けて、坂を下ったら綱子の集落だ。
その意外と明るい集落を通り抜けた先には、予想してなかった吊り橋が現れた。

移動販売車を横に見てみながら旅は続きます。

このトンネルが別世界への入り口だと!

トンネル抜けると確かに、景色は一変しました。

桜が綺麗な施設の脇をぬけて・・・

更に進むと、道がだんだん荒れて来ました。おおっ〜、個人的には気持ちがだんだん高揚してきます。
下り基調というのもありますけどね(笑)

そして、前方に何か見えてきました。

木造の吊り橋です。これは雰囲気良いですね。
吊り橋といえば、やっぱりガラガラドン(笑)橋をガタピシ言わせないとね。

散々ガタピシ云わせたので、トロールが出てくるんじゃないかと覗いたけど、眼下には清流が流れるのみ(笑)

そらよっ!て上るけど、ここの坂は油断してると結構きついっす。

9 桜井から田野入りへ

後は小さな上りを超えればゴールだとの言葉。
ちょっと気持ちが緩んだら、意外と厳しい上りが来て簡単にノックアウト(笑)

道路脇のお寿司屋さんは、どこかで見た記憶が。

さて、最後の上りだよと云われて、右の坂を上ります。

新しいトンネルと旧いトンネルのどっちがいい? と聞かれたので、そりゃ旧いトンネルでしょうと答えたらこの上り。
油断してたから降参しました。でも、桜を満喫しながらゆっくり登るのも良いじゃんね。

櫻井隧道を抜けます。
自慢のLEDマグライトを点灯して凸入したら、振動でトンネルの真ん中で消えちゃった(泣)
このマグライトは、ガタガタ道を走ると、明るくなったり、ちょっと暗くなったり、点滅したり、消えたりと色々な顔を見せてくれる芸達者な奴なんです。しかし、トンネルの真ん中で消えるこの恐怖。マジかよと泣きたくなりました。

あ〜、やっと出た。先行してた2人に追いつきました。

明るい世界を走る幸せ(笑)

この天神隧道を抜けると本当に後は下りだけです。

10 そして上野原

最後は意外なほどの下り坂。バビューンと下ってスタートした島田湖に戻って来た。
さて、帰りはどうやって戻ろうか。

多少雲が出て来たけど、まだ十分青空が広がってます。
今回も無事にゴールできることに感謝をしながらフィナーレです。
プランナーのK島さん、N谷さん 楽しいサイクリングでした。1日ありがとうございました。

解散後、トランポで集合した2人と別れて、島田湖班で空を見てたら猛禽類が気持ちよさそうに舞ってました。

自由っていいな〜。

11 本日のルート

本日のルートはこちら。
走行距離 概ね40km

 この旅のお供は・・・ POWERED BY SONY DSC-RX0

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桜の木の下で” に対して12件のコメントがあります。

  1. oryzasativa より:

    こんばんは

    輪行 花道 イボイボ吸盤登坂 隧道。魅力満載ですね。
    登坂はイヤですけど。
    おつかれ様でした。

    桜を眺めていて
    トラブルかと思われてしまいましたか。
    何をどう見たら トラブルに見えてしまうのでしょうか。
    筑波の大休止地点だったら 緊急事態集団と思われてしまいそうですが。

    閑話休題
    マキシカのハブでしょうか?
    だとしたら
    どのくらいヌメヌメ(?)なのでしょうか。
    使ったことありませんし、まわりで使っている人いないので 知らないのです。

    1. taboom より:

      oryzasativaさん おはようございます。

      そもそもそんなところに止まっていることが異常事態だったと思うのでしょう。
      彼にすればCRの途中で止まっているとか(笑)
      筑波の大休止地点ですが、あれはあからさまなので、普通の人なら危ない輩と危惧して声かけしないでしょう(笑)

      あのハブはマキシカーの様相を呈してるのですが、残念ながらグランボアのハブです。しかし、このシールド、めちゃくちゃ回ります。休憩時に自転車横倒しにしててクルって車輪回すとしばらく回り続けてますから(笑)ちなみに、私のお友達はマキシカーのハブを使ってます。

  2. ぶとぼそ より:

    おはようございます。
    ロード連中の走りはオートバイと同じですもんね。景色に見とれて途中で脚を止める事をしない人が多いです。
    それでも走りながら景色は楽しんでいるのでしょう。声を掛けてくれるだけでも仲間意識のある方ですね。

    この界隈、昔はよく走りました。引っ越しも終わり、今までより道志が身近になりました。
    何れは再訪したいと思います。私も牧馬峠は滑り止めの○凸凹の印象が強いですよ。

    1. taboom より:

      ぶとぼそさん おはようございます。

      ああっ、なるほど! オートバイと同じと思えば良いですね。景色そのものではなくて、風と一緒に流れていく景色に価値がありそうですね。確かに声かけてくれただけ、他の黙って通り過ぎていったロードバイクよりは近しい感じがします。
      自転車遊びは個々のプレイなので、そこで立ち止まって綺麗な景色ですね〜って共感してもらいたいというのはこちらのワガママです。だからこそ、そこで共感できる相手と出会えるというのは嬉しいですね。新しいお住まいが道志に近くなったということ、私も道志の良さを再認識したので、今度はあの辺りで綺麗な桜ですねって言えると良いですね。

  3. うなぎやさん より:

    桜がきれいですねぇ。
    今年は状況が状況ですので、桜は諦めてますが、来年のたのしみができました。いいコースですね。
    外出自粛中の娘ふたりが家にいるので、出かけ辛いです。

    1. taboom より:

      うなぎやさん おはようございます。

      このコースは地元のプランナーが考えてくれたのでとても良くまとまったコースだったなあと思ってます。
      私は自走しませんが、うなぎやさんならちょろっと行ける距離でしょう(笑)来年にでもお試しください。
      時節柄、外出は躊躇われますが、要は3密を避ける工夫でしょうか。でも娘さんの手前なかなか難しいのは良くわかります。

  4. あじこぼ より:

    わたしもあの時の道志みち旧道と伏馬田の見下ろし風景が忘れられません!
    http://blog.livedoor.jp/ajikoboo/archives/50725752.html
    また行きたくなりました モウオソイカ

    1. taboom より:

      あじこぼさん おはようございます。

      何十年ぶりかにあのエリアを走りました。
      ただ、当時は峠越えが目的だったので、今回行って見て、改めて里の様子とか街道の樹などの味わいを感じる事ができました。
      桜の季節は過ぎてもあのエリアは再訪したいですね。

  5. rikoパパ より:

    こんにちは。
    あの木造の橋は中学生の頃、同級生たちとサイクリングで訪れた思い出の場所です。
    いつか再訪したいと思ってました。
    https://rikopapa1961.blog.fc2.com/blog-entry-1012.html
    taboomさんの映像で、私も里山の桜を堪能いたしました♪ 

    1. taboom より:

      rikoパパさん こんばんは。

      前川橋はその手の人々には有名な場所なんですね。まあ確かにそんな感じのする橋でした。
      今回は、綱子から前川橋に出てきましたが、皆さんが行く逆のコースをとるのであれば、
      この橋がある意味、異界への入り口という感じもしますね。
      しかし、あの辺りなかなか面白いエリアです。是非、この厄介な状況が一段落したら再訪したいものです。

  6. INTER8 より:

    こんにちは。
    僕もよくこの地域を走っていますが、適度な間隔で集落が点在していて峠も小ぶりなのでサイクリングが楽しい所です。いつも見ている風景をこうして他の人の視線で見ると新鮮です。自分では毎回同じ場所で写真を撮ってしまいますから。
    桜はやっぱり日本人の心には特別なものですね。そこかしこで満開の桜が見られます。今年も開花は早かったけれど、満開の時期は結局いつもとほぼ同じ4月の第一週になりましたね。例年なら入学式で喜ぶ子供達や親御さんが見られないことが淋しい年となりました。

    1. taboom より:

      INTER8さん こんばんは。

      INTER8さんのホームグラウンドに凸入してしまいました。
      実は、どこかですれ違ったり(いや、抜かれたりか!)するんじゃないかととても楽しみにしていました(笑)
      過去に拝見していた記事について、今回は数十年ぶりに実走した事により、大体の勘所はつかむ事ができました。
      あの距離感とか、高低差、集落を繋いで走る楽しさが絶妙なエリアだと再認識しました。

      ところで桜ですが、桜ほどドラマが似合う木も無いと思います。単に桜が咲いてるところを撮ったとしても、
      ああ綺麗だねと思うだけで印象が薄いでしょう。だって売ってる絵葉書にはかなわないですから(笑)
      それより、入学式だったり色々な節目などを含んだ桜とのドラマこそを記録するべきだろうと思います。
      そんな意味では今年の桜は寂しいです。けど、次の季節には桜はまた咲くでしょう。
      それを楽しみにサイクリングでもして待ちましょう。

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