ケンケン乗り

ケンケン乗りをご存知でしょうか?
自転車を発進させる際に、一旦トップチューブをまたいで立ってからペダルを踏んでさあ発進という形が一般的だと思いますが、一部の年配の方(特に女性)には、自転車の片側に立ち、片足でペダルを反対側の足で地面を蹴って勢いをつけて自転車に跨る(飛び乗る)方法を取られる方がいます。
この地面を蹴って勢いをつける姿がまるでケンケンをしてるからケンケン乗りというらしいです。実は私がそれを見てこりゃケンケンだわって思いついて世の中ではなんて呼ばれてるんだろとググったところそのまんまの言葉がヒットしたという次第です。
まあ乗り方は自由だから、危ないとか周りに迷惑とかは除いてそこまで問題とすることはありませんが、この前ちょっと引っかかったので記事にします。

修業中の話ですが、自転車見せてくださいと私より年配の女性のお客さんがいらっしゃいました。
機能を説明し、指定された色味の自転車を展示列から引っ張り出して店内の通路でサイズを合わせましょうということになりました。
「じゃ、サドルの高さを確認しますので、私が自転車抑えてますので跨ってください。」
「ここでやっていいの?」
 ・・・
「ややややっ! お客様、店内で自転車に乗るのはいけません。」
「だって、あなたが跨がれって言ったでしょ。」
「跨っていただきたいのですが、走っちゃダメです。」
「走らないと自転車に跨がれないわよ。」
「???」
「そうでしょ?」
「止まった状態で自転車に跨っていただけませんか?」
「そんなの出来ないわよ」
「・・・自転車乗れますよね?」
「失礼なこと言わないでよ。ちゃんと乗れるわよ」
「私が自転車をちゃんと支えてますから、安心して跨ってください」
「・・・・」
「じゃ、踏み台を持ってきますからそれに乗って跨ぐのはどうでしょう?」
 ・・・
「ほら、跨ぐ事できたじゃないですか!」
「でも、いつもと違うから落ち着かないわ。」
「サイズ的にはこれでぴったりだから、この自転車で良いでしょう。」
「なんか腑に落ちないけど・・・じゃ、これにするわ。」
 ・・・
「ところで、信号などで止まらなければならなくなった場合はどうするんですか?」
「もちろん、乗った時と逆のカッコで飛び降りるわよ。」
「orz・・・」

私が自転車に初めて乗った頃は、従兄弟のお下がりの子供向けの自転車だったのでサイズ的には問題ありませんでしたが、一般的には大きな自転車にチャレンジする、たとえば三角乗りとかありました。ある意味、自転車に乗るのはアクロバティックなところがあったんでしょう。このケンケン乗りも、自分の足の力一漕ぎだけで進むのは難しいから、自転車に勢いをつけた状態にして飛び乗ったものと思われますが、実情はどんなもんでしょ? 
そして、当時編み出した技術、体で覚えた技は体に染み付いて、三つ子の魂百まで状態なんだろうと思います。

ちなみに、電動アシスト車でケンケン乗りしようとすると、自転車がどんどん先行っちゃって極めて危ないのでやめた方が良いです(笑)

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ケンケン乗り” に対して10件のコメントがあります。

  1. INTER8 より:

    淑女は何事も美しく振舞わなければなりません。さっそうとケンケン乗りする女性、とても魅力的ですね。あまり見かけませんが。
    ケンケン乗りは子供の頃は日常的でしたが、大人になるにつれてやらなくなりました。動作が大きいから疲れるのかもしれません。
    冒頭の写真は見事な一瞬を捉えていますね。改めて見ると柔道の「内股」です。

    1. taboom より:

      INTER8さん おはようございます。

      そうなんです。ケンケン乗りについて、その一連の流れるような動きというのは実は私は評価しています。
      でも、同じケンケン乗りでも足を後ろから回すのはいけません。内側に足を畳んでさっと乗るのが美しいです。
      これはもう古来の武道の所作と同じと言っても良いんじゃないかと思います。
      しかし、これはあくまで魅せる所作なので、演舞場(?)でやっていただきたい。公共の交通要所では迷惑だし危ないでしょうね(笑)

  2. パジャマ雄三 より:

    だれでも受かるJCA2級リーダーの実走テストで ケンケンして落ちた人居ましたw

    1. taboom より:

      パジャマ雄三さん おはようございます。

      わははははは、豪快さんが居たもんですね!

  3. 六浦っ子 より:

    ケンケン乗り!やってましたねー いまも時々やりますよー 最近あんまり見かけませんね。三角乗りなんて死語であります。

    1. taboom より:

      六浦っ子さん おはようございます。

      あれは、自転車乗れるようになった後で取得する技のようなもので、それはスタンダードでは無いでしょう(笑)
      さらに高等技として、サドルの上に腹ばいになってスーパーマンのように乗るという曲乗りもありましたね。

  4. oryzasativa より:

    こんばんは
     
    ケンケン乗り毎朝やっています。

    通勤路往路、階段坂押しコースがあり
    登りきった所が緩い上り坂。

    勢いつけてケンケン乗りしないと
    スタートがきつくて(汗)

    1. taboom より:

      oryzasativaさん おはようございます。

      だから、ケンケン乗りは・・・
      そこはじっと我慢のシッティングでお願いします。

  5. 銀モコ より:

    はじめまして。銀モコと申します。

    「ケンケン乗り」という名前が正式か知りませんでしたが、一連の動きから想像すると私もやってした。
    私の乗初め頃(50数年前)大人用の自転車に足の着かない子供が乗るため助走をつけるための動作でした。ペダルも漕ぐのにもペダルが下側にある時は足はペダル着かず両足の動かし方だけが肝でした(笑)。当然、止まりそうな時は飛び下りるという曲芸的な乗り方でした(汗)。そうやって教えられた人は自転車を乗るためのルーティンになってるんでしょうね。※私もそうでしたが今はやりませんね(笑)。

    「ケンケン乗り」がらみで参考に
    https://komachi.yomiuri.co.jp/t/2015/1119/740309.htm?p=0

    1. taboom より:

      銀モコさん こんばんは。

      いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。
      ケンケン乗りは、男乗りと女乗りがあると思います。男乗りは比較的どうでも良いのですが、
      女乗りは形式美というか、一連の所作という観点では、私は評価しています。
      指摘されているルーティーンというのこそが、時代を経ても続いているところに驚きです。
      いつかは、日常生活で見られなくなると思いますが、どこかで残って欲しいですね。
      強いて言えば、検定などがあってちゃんと次の時代につないで言って欲しい・・・・・な〜んてね(笑) 

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