【電力】林道足馴峠線とその界隈

電力自転車を試すのに良い方法を思いつきました。
家人の実家である山梨県の身延町に行った時に近隣を巡るのに使うのはどうだろうというものです。実家は国道沿いの谷筋にあるので、どこかに行くしてもアプローチ(しかも大体上り)が必要なので、それを電力に頼ろうというものです。

シルバーウィークと呼ばれる3連休はガレージを休みにして、家人が実家のピアノの調律に立ち会うということだったので一緒について行きました。
ところで、結婚した当初、家人の実家に行くのはとても楽しい事でした。私の両親とも近隣出身だった事で、結果田舎と呼ばれる場所が無かった私は、夏休みにおじいちゃんやおばあちゃんの家に行って虫取ったとか、海で泳いだとか山や川で遊んだとか、友達から聞くにつれとても羨ましかった覚えがあります。それが家人と結婚した事で田舎が出来ちゃったもんだからもう嬉しくて嬉しくて、山は近いし、富士川も近い。だから、自転車持ってファルトボート持ってと夏になると山梨に帰省したもんです。ホント夏休みが待ち遠しかった!
ある夏、櫛形山をグルッと巻く丸山林道をサイクリングした事がありました。
身延から鰍沢まで輪行して、そこから櫛形山を巻く丸山林道を超えて、奈良田側に下りそのまま早川沿いに身延まで戻るというコースです。そんなところを自転車で行くなんて想像がつかない田舎の義母は、昼過ぎになっても戻って来ないし連絡も無い事に心配して、何かあったに違いない、早川沿いを下ってくると聞いていたので家人と2人でマイカーで迎えに来てくれました。こちらとしては、当たり前のサイクリング をしてるだけで、なんでそこまで心配するのかとも思いましたが、それが一般的な人の感覚なんだろうなと思ったものです。早川沿いの道は下り基調だったからまだ十分走って帰れると説明して、先に戻ってもらいました。携帯電話なんか無かった時代? あったかもしれないけれど、奈良田だったり早川沿いなんか電波は通じない訳で、良くもまあ行き合ったもんだとちょっと感心しました。無事帰り着いたら、義母は本当に安心した様子で良かった良かったと言ってました。義母とは言え母の愛を感じました。

30年を経て、今一度あのコースを辿ってみようと作戦をたてました。地図を見直して、ああ、このルートだとわかったのですが、念のため林道情報を確認してみると、どうも一番のピークのところで通行止になってる模様。自転車だったら抜けられるかもと思いつつ、ヤバそうだったら得意の勇気ある撤退もアリかと(笑)とりあえず行ってみる事にしたのです。
(2023年9月16日 走行)

走ったコースはこんな感じです。

動かしてみる?

道の駅富士川でトランポを降りてスタートしました。そこから実家まで家人に運転してもらいます。
道の駅を出発して川沿いの道を進みます。その名も「新利根川」
櫛形山を目指して上って行きます。

しかし、直登する道は単調だし、アシストをケチっているのでとってもダルい。

げんなりする直登が落ち着き、いきなり空が広がってくると、平林の集落です。
稲の穂もたわわに実って頭を下げてます。立派な態度だと感心したけど、ちょっと前の台風の影響で倒れちゃった?

正面の谷の方から上って来ました。それにしても、ちょっといい景色だなぁ。

平林の集落の先で、櫛形山の丸山林道方面へ進むのか、そうじゃないのかを決めないといけません。アシストの塩梅とバッテリーの残量が何となく不安だったので、今回は丸山林道アタックは見送りましょう。(←簡単に諦めるもんだな)

念のため、途中ですれ違った地元のオジさんに、奈良田に抜けるルートはゲート閉まってますかね?って聞いたところ、そりゃ閉まってるだろと。でも、赤石温泉の先も閉まってるんじゃねって・・・orz

丸山林道の方に進まずに、赤石温泉の方に進みました。
赤石温泉は以前、日帰り入浴が出来たそうですが、最近はそれも叶わぬらしいです。

なんか以前のオーナーと変わっちゃったらしいよと聞きました。

じゃ、温泉は諦めて、林道へ進む事としましょう。
林道赤石高下線は、概ね舗装されていますが、所々荒れてる箇所もあります。

林道を進むと所々で富士山が見える・・・はずなんですけど。
うっすらと見えてるのか、それとも気のせいなのか。

ねぇ、先っちょだけで我慢するからさぁ。
先っちょだけ、ちょっといいじゃん・・・(+_+) \ バキッ!

こちらのゲートは取り敢えず開いてました。。

そして、いきなり天狗様が登場してびっくり。

まあ、天狗がいても不思議じゃ無い場所だよな。

そして先に進むと、こちらもいきなり登場した池。調べてみると八雲池という名前。
周りはかなり綺麗に整備されているけど、だ〜れも居ません。ちょっと勿体無いね。

八雲池を過ぎると、ダートが現れました。しかし乾いていてフラットだからのんびり走れます。

進んできた道を振り返る事ができる林道は好きだ。

ここで一休みしていたら、進行方向からもうもうと土煙を上げてトラックがやってきました。久しぶりというか、あそこまでもうもうなのはちょっと経験無いね。思わず顔を覆ってしまった位です。

土煙がおちついたら、富士山の頭がはっきりと見えてきました。
見えるでしょ、見えるはず、見えるべき(笑)

で、ゲートがどーんと登場。
仕方ないのでリンボーで通過しました。
・・・となると、あの土埃上げてやってきたトラックはどこから来たん?

リンボーで超えたあとも、上りは続く。心無しか斜度が上がっているような。

あぁ苦しい。
斜度は上がるし、バッテリーはカスカス。この段階で、ノーアシストで踏むのは限界。

足は攣り始めるし、水分はまだあったけど、バッテリー残量は10%を下回ってますと表示。しかもブリンキングして注意を促してくれるから尚更気になるよ〜(泣) それでも、仕方ないので、押したり乗ったりしながら牛歩戦術。

で、何となくピークを超えて、下り始めたなと思ったら、五開小塚林道の起点碑が!
上りの間、iPhoneは圏外だったのでここで改めて地図を確認してみると、リンボーで超えたゲートの辺りから、足馴峠林道に入っていたようです。そして、あのピークは足馴峠だった模様。なんとなく超えちゃった1200m(笑)

これはどうです? 
「気持ちが折れそうになる上り」と、「心地良さそうな下り」が出て来ました、
私は躊躇わずに心地よさを選びましたが、結果的にそれは正解だったようです。

鮮烈な流れとともに涼しい風がありがたい。これは、下っているからこその余裕かな(笑)

そして、再びゲート登場。これもリンボーで通過しますわ。

自転車立てかけてるゲートがリンボーしたゲート。
向こうに見えるゲートは、丸山林道を諦めた際の次点の策、十谷峠へ進む道であります。十谷峠を越えれば奈良田側に下ることができるんですけど、今日はもういいや・・・って、それ以前に通行止めだろ(笑)

沢沿いに下り始めました。

下りの道は舗装されているけど、沢水が道を切ってるし、そして落石やら穴が空いてたり岩が散らばっているので油断は出来ぬ。タイヤは太いけど、どうもストレートのフォークはガンガン突き上げてくるので、結構疲れたりするんですわ。

やっと人里まで下ってきました。

山の湯が一番高いところにあるお宿のようです。

こんな山ん中の集落で、人の生活の一片を見るとちょっとほっとしますね。

天空の集落からは、バビューンと下界に下って行きます。
そして下るにつれて空気の圧が変わってきます。下界はやはり暑い〜!

XU1は油圧のディスクブレーキを実装しております。
ガーって下っている最中でも、チョンと掛けるだけで、ガンと効きます。しかも、何度掛けても当然のように同じようにガンと効きます。うーん、これだったら長い下りでブレーキ掛け続けても疲れないだろうなぁと。長駆してる時に疲れてくると制動に力を割かなくても済むのは助かるんだと聞きましたが、それが油圧式の安定感というか安心感というものなんでしょう。
だから下りは、俄然スピードが出ますが、路面の様子を判断するスピードがついてかないので、小さな窪みやら小石に乗ってしまう場合があって、その結果ストレートフォークとも相まって、ダンと腕から肩にかけて衝撃を受ける事になります。歳とってくるとそれがキツイのよ。SEMASだったらそんなの気にした事ないのにね。

さ、国道52号まで戻りました。
もうちょっと実家に近いところで合流する計画だったけど、まっ、いっか(笑)

バッテリー残量無いけど、国道なら大丈夫でしょう。ダルいけど(笑)

 この旅のお供は・・・ POWERED BY SONY DSC-RX0

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【電力】林道足馴峠線とその界隈” に対して8件のコメントがあります。

  1. 4Cats より:

    富士川挟んでどちらにも、魅力的なエリアが縦横に広がり、更に足を延ばせばまた、という感じで、奥様のご実家は私たちのような自転車乗りにはたまらない環境ですね。
    櫛形山も、改めて参りましょう。

    1. taboom より:

      4Catsさん こんばんは。

      今回走ってみて、やっと気づきました。あのエリアは地味ではありますが、なかなか野趣あふれる面白いところです。
      何だかヤバいところに入っちゃったなという深山を堪能できました(笑)
      義父によると基本的にこのエリアはクマーは出現しないと言ってましたが、今回道の真ん中にこれはやっぱアイツのクソじゃねって感じのデカイ奴が放置されててビビりました。
      次の機会はちゃんとした自転車持って行きます(笑)

  2. oryzasativa より:

    こんばんは

    レンタカーで
    日産ノート モーター駆動に乗りまして
    エンジンブレーキとか
    下り坂とかで
    バッテリーに充電するのに感心しました。
    (内燃機は完全に初電用)

    自転車も下り坂とで充電できたら
    すごいですね。

    1. taboom より:

      oryzasativaさん こんばんは。

      アシスト自転車、回生モーターあります。ブリヂストンの奴。
      しかし、下り坂で「ブレーキかけながら」だと。ちょっとは充電するらしいです。
      でも、ちょっとまって下さい、下りでブレーキを掛けながらなんて、バカ言っちゃいけないでしょ。
      何のために上るのか。充電するため(笑)

  3. shiokame より:

    こんばんは。
    足馴峠は「あしならしとうげ」と読むようですね。何か心を引きつける峠名です。先年、安倍峠や十谷峠(アカショウビンの声が印象的)は越えたのですが、足馴峠はおかげさまで初めて知りました。四方津からは日帰り可能なようですので、リストに加えました。平林の棚田はきれいですね。
    昔、ACFのクラブランで丸山林道があったのですが、私は参加ができなくて、以後、機会を作ろうとしたのですが今は通行不能の状態が続いているようで、残念でなりません。一度チャレンジしたかったのですが・・・

    1. taboom より:

      shiokameさん こんばんは。

      そうなんです。「足慣らし」じゃなくて、「足馴らし」なんですよ。
      何となくこの字には惹かれますよね。
      あの辺りはわざわざ自宅から行って走る気になかなかならないので、ちょっと油断してましたが、今回走ってみて、野趣あふれる場所だなと再認識しました。
      丸山林道は再訪したかったですが、ちょっとビビってしまいました。あるとわかっているゲートもリンボーが使えるものだったら良かったですが、そうじゃ無い場合はマジに引返さなければならなくなるというハンデもありました(笑)

  4. INTER8 より:

    こんにちは。
    電動アシストの機動力を存分に発揮していますね。
    この周辺には林道がたくさんあって魅力的です。僕は仙洞田あたりの雰囲気が好きです。逆に不気味だったのは長知沢と狩宿。この間の道は意識的に閉ざされていて、片方には鎌、もう片方には丸鋸があって物騒極まりない。
    足馴峠は地形図を見ると十谷峠と同じ峰を超えるところにありますので、林道名はここを目指しているための命名だと思われます。
    天狗は何となく記憶にありましたが、鼻の先っちょの使い方の解説ありがとうございます。

    1. taboom より:

      INTER8さん こんにちは。

      >足馴峠
      改めて地形図見て確認しました。全然違うところに足馴峠はありますね。あれじゃ、全く走っていけませんね。

      電動アシスト使うメリットって考えていたのですが、例えばいけるか行けないかわからない所、いざとなったら引き返さなきゃならんというような場所を探るようなツーリングに使うのが良いだろうと思ったのです。あらかじめ入念に調べて準備しておけば良いのですが、そうじゃないでちょっと試しに行ってみようという場合に使えるかなと。自分の中で気分はアドベンチャー、その場合、逃げ帰るのもアシストがあればなんとかなるさ。 
      歳をとったから大変だ、だからと行かないという言い訳をできなくようにするという効果もありますね(笑)

      >さきっちょ
      大学の同級生に、それが得意な奴がいたんですよ(笑)
      懐かしいです。

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