南房総 素掘りトンネルの旅

旅も終わりに近づいてあとひと尾根超えたらゴールという状況で、腹がいきなりシブって来ました。
いわゆるシブリバラであります。お腹がゴロゴロ、いやグニュグニュとすごくヤナ感じで鳴って、シブリというより絞られるような・・・。あーん、どうしたもんだ、ちょっとまって、俺なんかヤバイもん食ったっけ・・・。昼に食べた過剰なチャーシューか、朝方食べた立ち食いそばか、それとも前の晩に食べたカキフライ・・・。いろんな原因というか犯人を探そうと頭の中はグルグル巡っていたけど、腹の中もグルグルしていてそんな犯人探しをしてる場合じゃない。対処すべき問題は、今どうやってこのシブリバラを収めるか、この激坂を上りつつある途中で。

12月度のMCPの月例ランは、南房総は鋸山をグルッと巡る林道を走ろうというプランであります。
しかも、それを対岸の久里浜からスタートするもので、最初と最後のアプローチはフェリーでというゴージャスなプランであります。広島にいる頃、フェリー旅は日常だったけど、首都圏近郊で手軽にフェリー旅を味わえるのは、この「久里浜ー金谷ライン」だけであります。フェリーに乗るだけで前後の世界がガラッと変わるのは、広島にいる間に何度も味わったものでした。そんなマジックを使ったプランニング、今回のプランナーのセンスに感嘆しました。素晴らしい。ただ、フェリー部分については、ワープ気分を味わえるだけが特典なので、サイクリング自体はフェリーを降り立った浜金谷が実質スタートであります。浜金谷には9名のメンバーが集まりスタートしました。
コースは最初は海岸沿いの国道を北上し、途中の上総湊から内陸部に入り、のんびりとした田舎道から保田見(ぼてみ)林道へ、上り下りの意外と激しい道でありましたが、時折でてくる素掘りのトンネルがアクセントとなるとても面白い道でした。もみじロードと呼ばれる道沿いには、もみじが真っ盛り。とても綺麗で走っていても夢のよう。かと思うと、水仙が既に咲き始めていたりして、南房総はなかなか興味深いところだと再認識しました。

そして先ほどのシブリバラの顛末。
大方の予想通りだと思いますが、このままじゃ最悪の結果をもたらすと判断して、自転車を飛び降りて茂みに飛び込みパージしました。まあ、それで事なきを得ましたが、落ち着いてみるとどうしてこうなったか・・・。同行の「高知のM」さんに言わせると、下りで腹を冷やしたからでしょと言われる。確かに今回は薄着で寒かったけど、若い頃はそんなことでシブル事はなかったんだけど、これも寄る年波でありましょうか。

さて話は変わりますが、シブルといえば、前の記事で取り上げた、ホーザン のチェーン切り(C-371)には、「チェーンのしぶり取り」が出来るそうです。最初に見た時に「しぶりとり」って何だ?って思いましたが、説明書を読むと接続したチェーンが固く押さえつけられてスムーズに動かない場合を「しぶり」というようです。
前日にフリーの交換に伴いチェーンを新調した際、いつも通り接続部を、グイグイとしごいておいたんだけど、「しごく」んじゃなくて「しぶりとり」が必要だったんだ。この「しぶりとり」を十分してなかったからか、山坂で漕いでいる時にチェーンが飛ぶ飛ぶ。その挙句、急坂で慌てて前をアウターからインナーに落とした際に、チェーンが引っかかって外れてしまったのであります。今回はビンディングペダルを履いていたから、いきなり空を踏む事になり、いわゆる立ちごけとなりました。あの空を踏む一瞬の虚しい気持ち、地面がいきなり抜けて地獄に落ちる感じ・・・。そしてしこたま左Siriを打ってしまいました。あれ、この痛み、この既視感、最近味わったはず、ん?それはいつだっけ・・・? それは、実家に行った時に脚立から落ちた時だよ。う〜、治りかけたのにさらにダメージをくらいました。そしてそれも全て自業自得ですね。
シブリバラはしぶりとりをちゃんとしなかったから、というのが今回のオチ・・・(+_+) \ バキッ!

色々と足を引っ張る要素はありましたがそれは全て個人に帰するものでありコースやプランには全く問題ありません。だからこそ、私としてはもっと晴れやかな気持ちで再トライしたいと思えるようなコースでありました。暖かくなったら再チャレンジだ〜。(2022年12月5日 走行)

本日の足跡は以下をクリック。

途中でアップルウオッチの電池切れで、泣く泣く記録の途中切り上げ。

京急久里浜にやってきました。
快速特急で横浜駅からひとっ飛び。

聞きなれない「かいとく」。横浜駅のホームでアナウンスされてたけど、最初わからなkったよ。
かいとくを使った例文をあげよ。→「とりあえず背中かいとく?」・・・(+_+) \ バキッ!

京急の立ち食いそばは旨い!
以前乗った時も食べたけど、お汁が比較的上品で朝から食べるのにいいね。

京急久里浜で自転車組み立てて、海の方に行けばフェリー乗り場に着くだろうと、ぶらぶらとやってきました。向こうに見えるのは既に房総半島。

フェリーに乗り込むと、係員さんが手すりに自転車縛ってくれます(笑)

久里浜→金谷のフェリー料金(自転車) 1500円
宇品港→切串港(自転車はロハ)    1000円 サイクルクルーズパスの場合

金谷港に到着しました。オートバイの利用が目立ちますね。
ちなみに、久里浜から一緒に乗ったオートバイ、パンパンパパパーンとやたら甲高い排気音、うるせーバイクだなと思ったら、RZでした。私はバイクに乗りませんが、当時のRZの衝撃は覚えてます。青い流れ星?

じゃ、我々も出発しますか。

海岸沿いの国道を進みますが、脇道があればそっち優先。

ちょっと走って、ランチターイム。
竹岡式ラーメンの鈴屋さんであります。なんかメニューのチャーシューメンが目に入ってきたので頼んだら、激しいチャーシューでした。普通のラーメンでもチャーシューは十分だったようで、過剰に摂取してしまいました。でも、旨かった(笑)

ここで、さらに1名が合流。全員で10名のパーティとなりました。

林道に入っちゃうと、ドリンクの補給はできないよ。ここが最後のポイント。

じゃ、保田見林道へゴー!

以上、林道保田見(ぼてみ)線でした。

もみじロードとの合流点にて。今年最初で最後の紅葉かな。

もみじロードから、佐久間ダムに向けてもうひと上りしました。
西日に水仙が輝いているのがとても印象的で泣けてきた・・・。
というのも、そこの上りで本日2度目の立ちごけ。 いて〜よ(泣)

ああ、本当に夕方になってきちゃた。
あ〜、楽しかった今日も終わっちゃうな〜。夕方は、寂しいキモチになるから嫌なのよ。

な〜んて、感傷的になってるから、シブリバラは襲ってくるんだよ。

シブリバラもとりあえず解消して、ひと上りした先に、意外と大きな富士山が顔を出しました。

最後に富士山見えたから、全て良し。

この旅のお供は・・・ POWERED BY FUJI X-10

南房総 素掘りトンネルの旅” に対して20件のコメントがあります。

  1. 高太郎 武田 より:

    ナイスですね!このパーティーの平均年齢はどの位なんでしょうか?

    1. taboom より:

      武田高太郎さん おはようございます。

      このパーティーは年齢高いですよ(笑)
      上は、70歳超、下は概ね50歳くらいです。皆さん健脚だから何処にでも行っちゃいます。
      けど、キツイ坂は黙って押したりする事も楽しめるオトナの集まりです(笑)

  2. 4Cats より:

    おはようございます。
    六浦っ子さんより、土曜に出掛けられているとお聞きしておりました。
    オープニングのフェリー、旅の雰囲気が否応にも盛り上がりますよね。帰りに霧は出ませんでしたか?
    房総素掘トンネル旅、いつかはと思いつつ未体験です。
    房総もまだ林道の崩落通行止があちこち残るようでプランニングできずにおりましたが、この辺りはいいですね。真似させていただこうかな。

    1. taboom より:

      4Catsさん おはようございます。

      その六浦っ子さんから、日曜日に連投できますかとお誘いいただきましたが、Siriが痛いので辞退させていただきました(笑)
      しかし、これ、なかなか面白いコースですよ。今時期は普段2隻体制のフェリーが1隻メンテ期間になっているので間引いたダイヤでしたが、もう1本、ん、もう2本早いと楽々で回れます。林道の途中で昼飯がいいですね。
      今はSiriが痛いし、寒いからもうちょっと暖かくなったらご一緒しませんか。
      ちなみに、帰りはフェリー乗らずに内房線で離脱したので、慌ただしい輪行となりました。

  3. oryzasativa より:

    こんにちは

    市原市出身なんで、懐かしいです。
    地味に きつい山道が入り組んでて
    うっかりすると 迷子になってしまう記憶が。

    砂岩層の素掘り 容易なんで
    昔バンバン掘ったと聞きました。
    風情があってナイスです。

    1. taboom より:

      oryzasativaさん こんにちは

      改めて市原市を地図でみたら、結構奥の方まで陣地持ってるんですね。
      てっきり五井とか姉ヶ崎のあたりだけかと思ってました。
      そうなんです、千葉の山は地味に、ダルイですよね。
      高い山なんて無いくせに、結構な上りがあってしかも落車する・・・関係ないか(笑)
      そういった意味では本物の自転車天国でしょう。
      素掘りのトンネルは、実際手でガリガリやったらベコリと剥がれ落ちました。くわばらくわばら。

  4. 想像した通り、ちょー楽しそうな行程ですね。めちゃくちゃ行きたかったんです。お客さんが「この日ぢゃなきゃ駄目よ!」と随分前からのご指定でして・・・仕事を優先さしてもらいました。房総は一時期マイブームで、始発フェリーで何度か渡りました。今回の行程は漕いだことなかったですね。魅惑的で萌え萌え!お忍び?で行ってみようかな〜なんて目論んでます。

    1. taboom より:

      六浦っ子さん こんばんは。

      お客さんがあるお仕事であればそれは仕方のない事ですよ。残念でした。
      今はSiriが痛いし、寒いし、日が落ちるのが早くなってきているので、もう少し暖かくなったら再訪したいと思いますので、ご一緒しましょう。
      フェリーに乗るだけでアナザーワールドにワープできます。それだけでもスペシャル感ありますねえ。今回走ったあとで改めて地図をみましたが、そこここにトンネルだったり面白そうなところがあったりして楽しそうです。
      久里浜近くに住んでいれば、毎週通ってもいいくらい。ってそれは言い過ぎか(笑)ただ、ワープの価値は認めますが、絶対値としてあの乗船代はちょっと高いですね(笑)

  5. 奥田茂雄 より:

    房総は世田谷に住んでる頃は川崎からのフェリーがあったので割とよく行きましたが、今23区北西から車でとか考えると、遠くなっちゃいましたねえ。80年代に世田谷の長谷川さんのチームでNC誌に出てた高宕山周辺コースってのを走ったのが印象深いです。

    山中での突然のキジ射ちは何回か覚えがありますね(笑)。まあ逆に山の中で良かったと。

    1. taboom より:

      奥田茂雄さん こんばんは。

      あ〜、川崎と木更津をつなぐフェリーもありましたね。今は橋で繋がっちゃいましたので残念ですが、効率やコストを考えると仕方ない事だと思います。自転車じゃなかったですが、自動車で木更津からフェリーに乗ろうとしてその値段に腰を抜かして諦めたという悲しい記憶があります(笑)高宕山の林道を地図で確認しましたが、今となっては廃道っぽいですね。それでもそんな道がたくさんある房総は興味深いです。

      キジ打ちは、いつも突然降臨するので、ペーパーを標準装備しておく必要があります。今回は装備してましたが、以前は同行者に頭を下げてもらいました(笑)

  6. 乾し肉 より:

    千葉に住んでた期間が長かったので、南房総へ行くにもフェリーを使ったことがないです。
    ひとのブログなどでフェリーで行ったぜ!と書いているのをいつも指を加えて羨ましがりつつ眺めてます。
    房総の素掘りトンネル、探して走るのも楽しいですが、予期せずにいきなり現れるのもワクワクします。

    以前、上総湊駅から保田見林道へと向かう途中で「海抜48m 霊峰富士の見える精米所」と掲げた無人セルフ精米所に出くわしました。それってセールスポイントになるのかいな?と思ったので記憶に残っています。
    なお、上総湊の海岸に夕方に行くと、夕焼け空をバックに富士山がシルエットで見えてとても美しいです。再チャレンジされる際には是非。

    1. taboom より:

      乾し肉さん こんばんは。

      ああっ、確かに千葉のご出身と伺ってました。千葉にいてはフェリーは使わないでしょう。
      逆に、三浦や湘南の方に行くにしても、横須賀線快速でびゅーんですからね。今回帰りは、保田から内房線で帰ってきましたが、機密で乗り換えたのが、横須賀線でした。行き先は逗子だったかな。寝過ごすと朝の振り出しに戻るなと不思議な気持ちになりました(笑)
      しかし、冷静になって考えてみれば、あの辺りから富士山見えても距離的におかしくないのですが、いきなり見えた富士山には腰を抜かしそうになりました。房総半島から富士山見えるんですね。精米所が宣伝に使うのも無理はありません。上総湊の夕日は話に聞いてました。今回は、途中でキジ打っていたので、時間を食ってしまい、夕日の時間に間に合わなくなりました。同行の皆さんに迷惑かけちゃった・・・えーん(泣)

  7. 亀次郎 より:

    房総素掘りトンネル、いいですね。
    亀もこの春と初夏に走りました。梅の頃もいいですよ。

    1. taboom より:

      亀次郎さん こんばんは。

      >梅の頃もいいですよ。
      南房総は他よりちょっと早めに季節が回ってくるので、それ意識して行きたいと思います。
      素掘りトンネルは人気がありますね。いままでノーマークでしたが、いざ行ってみると良くわかりました(笑)

  8. INTER8 より:

    こんにちは。
    房総は里山の宝庫で、ゲートで自転車を制限するようなケチな○○○県とは違って心が広いです。とはいえ里山だらけでメリハリが無い感じがしてあまり足が向きません。
    フェリーは旅情満点ですよね。向かう時のワクワク感、帰りのシミジミ感。そういえばフェリー乗り場の職員さんはサイクリストのようで、以前声を掛けられたことがあります。古いのが好きそうでした。
    シブリという言葉は初めて聞きましたが、ピーピーというよりも痛そうですね。僕の場合は悪い物でピーになるのは30分後くらいです。その他の場合は精神的な原因みたいです。子供の頃はよくピーになっていました。物影があるルートでよかったですね。丹沢だとヤマビルに狙われそうです。
    週末は未だ考え中です。最近人見知り傾向なんです。

    1. taboom より:

      INTER8さん こんばんは。

      ゲートを閉めちゃうというのは、ある意味ちゃんと管理してるって事ですよね。
      その点、千葉県は、管理なんてしねーから、自分で気をつけて行ってくんなというオトナのおおらかさがあるなと思いました。
      ちなみに、私の体の中、1/4は千葉県の血が流れてますんで(笑)

      シブリバラというのは、ホントはお腹が痛いのに排便できない事をいうんだそうです。
      私は個人的に、排便を伴うおなかの痛さで使ってますけど(笑)
      そういえば、INTER8さんと生まれて初めてお会いした時も、峠の頂上でパージしたんだった!
      有名人と出先でお会いした喜びと緊張感で、腹がシブっタのではと思ってます(笑)

  9. ぶとぼそ より:

    こんにちは。
    初冬の房総半島良いですよね♪
    以前の住まいでは比較的身近だったのによく行きました。
    小さな素掘りトンネルが通行止めにされることなく走れるのは貴重な場所とも思います。
    一度ミニベロで入り込んで2回もコケてから、未舗装林道にミニベロで入り込むのはヤメてます(汗)。

    私もお腹が緩い方なので出かける時はトイレの心配が常にありますが、逆に山では何処でも出来るので安心しきってます(笑)。

    1. taboom より:

      ぶとぼそさん こんばんは。

      房総半島と三浦半島の間、あんなに狭かったとは改めて驚きです。
      東京湾に向けて走っている時に正面に見えた富士山の意外な大きさにも驚きました。
      横浜の海沿いに住んでいたのなら確かに、房総への便利なワープゾーンでしたね。房総良かったな〜。
      私はといえば帰りは内房線で脱出したのですが、冷静に考えると再び久里浜に戻った方が早く帰れたかも(笑)
      普段はお腹がゆるいことは無いのですが、今回はどうしたんでしょう。油断してたかもしれません。
      そういえば、初めてInter8さんと丹沢で会った時も、林道脇で打ちました(笑)

  10. ヤジロベー より:

    あけましておめでとうございます。そして大変ご無沙汰しております。
    親父が亡くなった後、とんとご無沙汰だった房総。一時は冬になるといろんな林道を探して走っておりましたが、特に保田見林道は印象深い道です。もみじロードに出る前の坂のあたりに大きな犬がいて、行くたびに吠えられたことが懐かしいです。
    房総は林道の宝庫、一日に10個近くの林道を走るのも可能なくらい多いところです。さらに素掘りのトンネルは魅力的ですね。
    レポートを読んでまた行きたくなりました。

    1. taboom より:

      ヤジロベーさん こんばんは。

      あけましておめでとうございます。こちらこそご無沙汰しております。今年もよろしくお願いいたします。
      父上がご存命の間は、よく小湊鉄道界隈に行かれてましたね。私も比較的あの辺りは行ったことがあったのですが、今回のエリアは初めてでした。
      房総は素掘りのトンネルなど見所が色々とありそうですね。足繁く通いたいと思うには思うのですが、いかんせん遠いです(笑)

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